結婚式や成人式、卒業式、七五三など、日本の伝統行事や人生の節目に欠かせない「着物」。
普段はあまり着る機会がなくても、大切な日には美しく着こなしたいものです。
しかしいざ着物を着るとなると「美容院で着付けを頼むと料金はいくらくらいなのだろう?」「セット料金ってどんな内容?」「必要なものは全部揃っているのかな?」と、不安や疑問が次々に浮かんでくる方も多いのではないでしょうか。
特に初めて着付けを依頼する場合、相場を知らずに予約してしまうと「思ったより高かった」「必要な小物を忘れて当日慌てた」というトラブルにもつながります。
この記事では、着物の着付けを美容院に依頼する際に知っておきたい 料金の相場、セット料金の内容、必要な持ち物リスト、そして 料金を抑えるコツ までを詳しく解説します。
初めての方でも安心して準備ができるよう、実用的な情報をまとめました。
着物着付けの基本と美容院で依頼するメリット
美容院の着付けサービスでできること
美容院での着付けサービスでは、着物の種類に応じてプロの技術で美しく仕上げてもらえます。
振袖や訪問着、留袖、浴衣、小紋など、シーンに合わせた最適な着付けをしてくれるため、安心感があります。
さらに、ヘアセットやメイクも同時に依頼できる場合が多く、トータルコーディネートが叶うのも美容院の強みです。特に成人式や結婚式など「着物+ヘア+メイク」が必須となるイベントでは、美容院にまとめてお願いするのがおすすめです。
自分で着付ける場合との違い
もちろん、自分で着付けができる方もいますが、やはり美容院のプロに任せると仕上がりが格段に違います。
プロによる着付けは「帯の締め加減」「着崩れ防止」「体型に合わせた補正」がしっかりされており、一日中快適に過ごせるのが大きなメリットです。
自分で着付けると「時間がかかる」「長時間着ていると着崩れる」「帯が歪んで写真映えしない」といった悩みが出やすいですが、プロに依頼すればその心配がありません。
特別な日は、美容院で依頼する方が失敗がなく安心です。
着物着付けセット料金の相場
振袖 訪問着 浴衣など種類別の料金目安
着物の種類や用途によって料金は大きく変わります。一般的な相場は以下の通りです。
- 浴衣 … 2,000~5,000円
- 小紋・紬… 3,000~8,000円
- 訪問着・付け下げ…4,000~15,000円
- 留袖 ・色留袖… 7,000~20,000円
- 振袖(成人式など) … 10,000~35,000円前後
特に振袖は帯結びが華やかで工程が多いため、料金も高めに設定されています。
また、美容院によっては「着付けのみ」か「着付け+ヘアセット」かで料金が変わります。ヘアセットも追加する場合は、追加で3,000~6,000円程度が目安です。
美容院の選び方
おおよその料金の相場を知った上で、実際にどの美容院を選ぶかはとても大切です。
特に成人式や結婚式のような人生の節目では、仕上がりやサービスの質が思い出に直結します。
次に美容院選びのポイントを整理しました。
① 経験豊富な着付け師が在籍しているか
着付けは技術力が大きく仕上がりを左右します。
特に振袖や留袖など格式の高い着物は、着付け師の経験が仕上がりの美しさや着崩れ防止に直結します。ホームページや口コミで「国家資格保持者」や「専任の着付け師が常駐」と明記している美容院は安心感があります。
② セットプランの有無を確認する
「着付け+ヘアセット+メイク」を同時に依頼できる美容院は、料金的にもお得で移動の手間も省けます。
別々の店舗で予約すると、移動時間がかかりスケジュールがタイトになってしまうため、セットプランがある美容院を選ぶと効率的です。
③ 持ち物リストを明確に提示してくれるか
美容院によっては「小物は貸出可能」「足袋や肌着は持参必須」などルールが異なります。
事前に「必要なもの一覧」を提示してくれる美容院を選ぶと安心です。
説明が丁寧な店舗ほど、当日のトラブルが少なくなります。
④ 口コミや実績をチェックする
口コミサイトやSNSで、実際に成人式や七五三で利用した人の感想を見るのも大切です。
「着崩れしなかった」「スタッフが親切だった」などの具体的な体験談は、美容院選びの参考になります。
⑤ 立地やアクセスの良さ
特に早朝から支度が必要な場合、会場や自宅から近い美容院を選ぶと移動の時間を短縮できます。
特に成人式や卒業式当日は早朝からの支度が必要になることもあるため、徒歩やタクシーで行ける範囲の美容院を選ぶのがおすすめです。
⑥ 早朝対応や営業時間を確認する
成人式や卒業式では、早朝からの着付けが必要になることが多いです。
早朝の予約は何時から受付可能なの、また早朝料金のような追加料金が発生する場合もありますので、事前に必ず確認しておきましょう。
着物着付けに必要なもの一覧

着付けに必須の小物と役割
着物を美しく着こなすためには、着物や帯以外に多数の小物が必要です。代表的なものは以下のとおりです。
- 長襦袢(着物の下に着るインナー着物)
- 半衿(長襦袢に縫い付けて衿元を華やかに見せる)
- 伊達締め(着物や襦袢を安定させるための細い帯状の布)
- 腰ひも(着物や長襦袢を体に固定するためのひも)
- 帯板(帯の前部分を平らに整えるための板状の小物)
- 帯枕(お太鼓結びや変わり結びを作る際に必要)
- コーリンベルト(着物の衿合わせを美しく保つためのゴムベルト)
- タオル(体型補正や着崩れ防止に使用)
- 肌襦袢(長襦袢の下に着るインナー)
- 帯締め(帯が崩れないように帯の真ん中で締める紐)
- 帯揚げ(帯を安定させるため帯の上部に挟む)
着付けの予約をしたら、当日までにこれらの小物の準備をしておきましょう。
美容院でレンタルできるものと持参すべきもの
美容院によっては腰ひもや帯板などの小物を貸してくれる場合もありますが、基本的には 着物・帯・長襦袢・小物一式 を持参するのが一般的です。
「何を用意すれば良いか不安」という方は、予約時に美容院へ「持ち物リストをください」と確認しておくと安心です。
着物着付け料金を安く抑えるコツ
セット料金を利用するメリット
多くの美容院では「着付け+ヘアセット」や「着付け+ヘア+メイク」のセット料金を用意しています。これを利用すると、個別に依頼するよりも数千円安くなることがあります。
例えば、着付け8,000円+ヘアセット5,000円=13,000円のところを、セットプランで10,000円にしている美容院もあります。
キャンペーンや予約方法でお得に利用する方法
- 早割キャンペーンを利用する … 成人式などでは、半年前の予約で割引されるケースもあります。
- 平日予約で安くなる … 土日祝よりも平日は割安な美容院も多いです。
- まとめ予約で割引 … 親子や友人と同時に予約するとグループ割引になることもあります。
- レンタル着物店と提携した美容院を選ぶ … 着物レンタルと着付け・ヘアがセットで安くなる場合があります。
こうした工夫を取り入れることで、お得に利用することができます。
着物着付けを美容院に依頼する前のチェックポイント

料金プランに含まれる内容を確認する
「着付けだけでなく補正タオルや小物レンタルも含まれるのか」「ヘアセットはどこまでしてくれるのか」など、料金に含まれる範囲を必ず確認しておきましょう。
含まれない部分を当日追加すると、想定外の出費になることもあります。
当日の持ち物リストと準備の流れ
持ち物は前日までにバッグにまとめておき、当日は忘れ物がないようにしましょう。
- 着物一式(着物・帯・長襦袢)
- 小物(腰ひも、伊達締め、帯板、帯枕、コーリンベルトなど)
- 肌着や足袋
- 草履やバッグ
- 補正用のタオル
また、予約時間に遅れないよう、当日の移動時間を確認しておきましょう。
まとめ
美容院での着物着付け料金は、着物の種類やサービス内容によって幅があります。
浴衣ならおおよそ2,000円前後からお願いでき、振袖の場合は10,000~35,000円前後が目安となります。
このように、用途や着物の種類によって費用が大きく異なるのが特徴です。
依頼する着物の着付け料金の相場を事前に確認しておきましょう。
そうすることで、予算を立てやすくなり、当日に「想定外の出費があった」というトラブルを避けられます。
また、必要なものをあらかじめ準備しておけば、当日は安心して美容院に任せられます。
さらに、着付けとヘアセットをまとめたプランや、早割キャンペーンを利用すれば、費用を抑えながらも満足度の高いサービスを受けられます。
特別な日の着姿をより美しく仕上げるためには、相場を把握し、持ち物を整え、賢く美容院を選ぶことが大切です。
今回ご紹介した「料金の目安」「必要な持ち物」「お得に利用する工夫」を参考に、余裕を持って準備を進めれば、当日も安心して晴れの日を迎えられます。
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