気がつけば、箪笥の奥にしまったまま何年も袖を通していない着物。
嫁入り道具として買い揃えたり、亡くなった祖母や母の形見として譲り受けたりと、思い出が詰まっているけれど、「もう着る機会はない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんなときに気になるのが「着物っていくらくらいで売れるんだろう?」ということ。
いざ売るとなると「おすすめの業者ってどんなところ?」「持ち込みと出張や宅配はどう違うの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
着物は種類や状態によって価値が大きく変わるため、信頼できる業者選びがとても大切です。
本記事では、おすすめの着物買取業者の特徴と、持ち込み・出張・宅配それぞれのメリットと注意点をわかりやすくまとめました。初めての方でも安心して読めるよう、ポイントを丁寧に解説します。
「大切な着物を少しでも納得のいく形で手放したい」と思っている方の参考になればうれしいです。
おすすめの着物買取業者の特徴3選
着物を手放すときに一番大切なのは「どの業者を選ぶか」という点です。
着物の価値は専門知識がないと正しく判断できないため、信頼できる業者を見極めることが、高価買取にも安心感にもつながります。
ここでは、業者選びのポイントを踏まえながら「おすすめの業者に共通する特徴」を3つご紹介します。
1 専門知識と査定経験が豊富な業者
着物の査定は一般的なリサイクルショップでは難しく、経験豊富な専門の着物査定士がいるかどうかが重要なポイントになります。
証紙付きの着物や伝統工芸品、有名作家の作品は深い知識と確かな鑑定力がなければ正しく評価できません。
おすすめの業者は、公式サイトに着物査定士が査定することが明記されていたり、取り扱い実績を公開しているところが多く、そういうところなら安心して依頼できます。
2 手数料や買取方法が明確で利用しやすい業者
おすすめの業者の特徴として、「わかりやすい料金体系」も欠かせません。
査定料・出張料・送料・キャンセル料などが無料であるかを必ず確認しましょう。
利用者にとって安心できる業者は、宅配・出張・持ち込みといった複数の方法に対応している場合が多く、自分の都合に合わせて選べる点も魅力です。
特に初めての方には「すべて無料で利用できる」と明記している業者が安心です。
3 利用者の口コミや評判が良い業者
最後に大切なのが、実際に利用した人の口コミや評判です。公式サイトの体験談だけでなく、SNSや口コミサイトでのリアルな声を確認すると参考になります。
査定額の満足度だけでなく、「対応が丁寧だった」「説明がわかりやすかった」といった安心感も業者選びの決め手になります。
長年にわたって運営している業者は利用者も多く、信頼を集めていることが多いです。
持ち込み買取のメリットと注意点

着物を売る方法の中で、もっともわかりやすく安心感があるのが「持ち込み買取」です。
直接店舗に着物を持参し、その場で査定から買取、現金化まで完了できるので、初めての方にも人気の方法です。
、メリットが多い一方で気をつけたい点もあります。ここでは、具体的に持ち込み買取の良さと注意点を整理してご紹介します。
持ち込み買取のメリット
その場で現金化できる安心感
持ち込み買取の一番の魅力は、査定が終わればすぐに現金が手に入ることです。
「査定額をその場で確認してから決めたい」「早く現金化したい」という方にとって、スピード感と安心感が大きなメリットになります。
査定員と直接やり取りできる
店舗に持ち込むことで、査定員に直接質問できるのも安心できるポイントです。
たとえば「なぜこの着物はこの価格なのか」「証紙があるとどのくらい評価が変わるのか」など、気になる点をその場で聞けるので納得感があります。
着物の状態を見た上で正確に判断してもらえる
持ち込みでは、光の当たり具合や手触りなど、実物を手にとって確認してもらえるため、写真や宅配よりも細かく正確な査定につながります。
汚れの有無や生地の質感などもその場で判断してもらえるので、適正価格に近づきやすいのも特徴です。
持ち込み買取の注意点
持ち運びの手間がある
メリットが多い反面、着物をまとめて店舗に持っていくのは意外と大変です。
特に振袖や訪問着は重さもあり、数枚まとめるとかなりの荷物になります。
移動手段や店舗までの距離を考えておく必要があります。
店舗が近くにない場合は不便
都市部には持ち込みできる専門店が多い一方、地方ではそもそも店舗が少ないこともあります。
近くに店舗がない場合、宅配や出張買取の方が現実的な選択肢になるかもしれません。
査定額が合わなかったときの気まずさ
持ち込み査定では「思ったよりも安い」と感じることもあります。
その場合に「せっかく持ってきたのだから…」とつい売ってしまう人も少なくありません。
複数業者を回るつもりで気楽に利用するのがポイントです。
持ち込み買取を利用するときのちょっとしたコツ
持ち込みで高額査定につなげるためには、以下のようなちょっとした工夫をしておくことが大切です。
- 事前に証紙や付属品をそろえておく
- きれいに畳んでシワやホコリを軽く整えておく
- 1社で決めず、2〜3社に査定してもらう
こうした工夫をしておくと、納得のいく査定額につながりやすくなります。
まとめ
持ち込み買取は、「すぐに現金化したい」「査定員と直接やり取りしたい」という方にぴったりの方法です。
ただし、荷物の持ち運びや店舗の場所といったデメリットもあるので、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
出張買取のメリットと注意点
着物の買取方法の中でも近年人気が高まっているのが「出張買取」です。
自宅まで査定員が来てくれるため、持ち運びの手間がなく、まとめて処分したいときにとても便利です。
一方で、自宅に業者を招くことになるので注意すべき点もあります。ここでは、出張買取のメリットと注意点を詳しくご紹介します。
出張買取のメリット
重い着物を運ばなくて済む
出張買取の最大のメリットは「持ち運び不要」という点です。
振袖や訪問着、帯などは数枚そろえると意外と重くなります。
店舗に持ち込むのが大変な量でも、自宅で待っていれば査定員が来てくれるのでとても楽です。
量が多くても一度に査定できる
「祖母や母の遺品で大量に着物がある」「タンスを整理してまとめて売りたい」といったケースでは、出張買取が最も効率的です。
1枚ずつ査定してもらえるうえ、まとめて依頼できるので、時間の節約にもなります。
査定員と直接相談できる
出張買取では査定員と対面でやり取りできるため、わからない点をその場で質問できます。
「このシミは減点になりますか?」「証紙がないとどれくらい価格に影響しますか?」などを確認でき、納得して手放しやすいのもメリットです。
出張料や査定料が無料の場合が多い
大手の出張買取業者では、出張料・査定料・キャンセル料が無料のところがほとんどです。
気軽に試しやすく、万が一査定額に納得できない場合も断れるので安心です。
出張買取の注意点
自宅に業者を招く不安
自宅に査定員を招くため、「知らない人を家に入れるのはちょっと不安」と感じる方もいます。
トラブルを防ぐためには、大手で信頼できる業者を選び、必ず公式サイトや口コミを確認することが大切です。
その場の雰囲気で売ってしまうことも
査定員が目の前にいると、「せっかく来てもらったのだから」と思って、納得できない価格でも売ってしまうケースがあります。
出張買取を利用するときは、他社の査定額と比較する気持ちを忘れずに、冷静に判断することが大切です。
対応エリアが限られている場合がある
全国対応をうたっていても、地域によっては出張対象外のこともあります。
都市部は比較的利用しやすいですが、地方の場合は宅配買取の方が現実的なこともあります。
出張買取を上手に利用するコツ
出張買取を上手に利用するには、
- 出張料・査定料・キャンセル料が無料か確認する
- 複数の業者に見積もりを依頼して比較する
- 査定時は必ず立ち会い、説明をしっかり聞く
といった準備をしておくことで、安心して利用でき、より納得のいく査定結果につながります。
まとめ
出張買取は「量が多い」「持ち込みが大変」という人にぴったりの方法です。
持ち運び不要で一度に査定してもらえる手軽さは大きな魅力ですが、自宅に業者を招く不安やその場の雰囲気に流されてしまうリスクもあります。
大切な着物を安心して手放すためには、信頼できる業者を選び、複数の査定を比較しながら冷静に判断することがポイントです。
宅配買取のメリットと注意点
宅配買取は、段ボールに着物を詰めて送るだけで査定してもらえる、とても便利な方法です。
近くに店舗がなかったり、仕事や子育てで忙しく持ち込みや出張の日程調整が難しい方には特におすすめです。
宅配買取のメリット
まず一番のメリットは「手軽さ」です。
自宅にいながら完結できるので、外出が難しい人や、着物をたくさん持っていて持ち運びが大変な人にぴったりです。
また、送料無料の業者が多く、集荷を自宅まで取りに来てくれることも多いため、手間がほとんどかかりません。
さらに、宅配買取は査定の過程が落ち着いて行われるため、店頭での対面査定のようにその場で即決しなくてはいけないプレッシャーがないのも魅力です。
査定額を見てじっくり検討できるので、「思ったより安いけどどうしよう…」と焦らずに済みます。
宅配買取の注意点
便利な一方で、注意しておきたいこともあります。
一つは「査定額の確認方法」です。
業者によってはメールだけで金額が知らされ、詳細な説明が省かれる場合もあるため、利用前にどのように査定結果を知らせてくれるのか確認すると安心です。
また、返送料にも注意が必要です。買取をキャンセルした場合、返送は有料になることもあります。無料か有料かは必ずチェックしておきましょう。
さらに、宅配の場合は実際に査定員と顔を合わせないので「安心して任せられるかどうか」は口コミや評判をよく確認することが大切です。
信頼できる大手業者や、査定実績が豊富なところを選ぶと安心感があります。
宅配買取は「忙しい人」「大量に着物がある人」「自分のペースで査定額を検討したい人」に特におすすめの方法です。
事前に注意点を押さえておけば、安心して利用できます。
着物買取で失敗しないためのチェックポイント

せっかく大切な着物を手放すなら、できるだけ高く、そして納得のいく形で買い取ってもらいたいいもの。
ですが、着物買取の世界は業者によって査定基準やサービス内容が大きく違うため、何も知らずに選んでしまうと「思ったより安く買い取られてしまった」「手間ばかりかかって疲れた」という失敗につながることもあります。
そのため、失敗しないための大事なチェックポイントを整理してみました。
1. 買取実績や専門性を確認する
着物の査定には専門的な知識が必要です。リサイクルショップのように幅広く商品を扱うお店だと、着物の価値を十分に理解されずに安値がつくこともあります。
一般的なリサイクル店に持ち込んだら「まとめて数千円」という金額を提示され、思ったよりもかなり安い値段だったということも。
それに対して、着物専門の業者に依頼すると、1枚ごとに丁寧に見てもらえて、結果的に数倍の査定額になることもあります。
「着物専門」や「和装品に強い」と明記している業者を選ぶことが、失敗を防ぐ第一歩です。
2. 査定の明細や説明があるか
査定額が「全部で○○円です」とだけ伝えられると、不安になりますよね。
どの着物にいくらの価値があるのか、どういう理由でその値段になったのかを説明してくれる業者なら安心です。
メールや写真付きで明細を出してくれるか、対面であれば質問に丁寧に答えてくれるかも大切なチェックポイントです。
3. 送料・手数料・返送料の有無を確認
宅配買取や出張買取の場合は特に「見えないコスト」に注意が必要です。
送料や査定料は無料でも、キャンセル時の返送料が自己負担という業者もあります。
この点を確認しないで利用すると、結局思った以上に費用がかかってしまうことも。
事前に「キャンセルした場合どうなるのか」をしっかり確認しておくと安心です。
4. 買取方法の選択肢があるか
着物を1〜2枚だけ売りたいのか、大量に処分したいのかによっても、ベストな方法は変わります。
- 店舗へ持ち込み:その場で現金化できる
- 出張買取:大量でも搬出の手間が不要
- 宅配買取:自分のペースで手続きできる
自分の生活スタイルや売りたい着物の量に合った方法を選べる業者を探すと、失敗を防ぐことができます。
5. 口コミや評判をチェック
公式サイトには良いことしか書かれていない場合が多いので、実際に利用した人の口コミや体験談を調べるのも大切です。
対応の丁寧さや査定額の妥当性は、利用者の声から見えてくることが多いです。
まとめ
着物買取で失敗しないためには、業者の専門性・査定の透明性・料金体系・買取方法の柔軟さをしっかり確認することが大切です。
「少しでも高く」「安心して」手放すために、ぜひ事前準備をしっかりとしてから買取業者を利用してみてください。
コメント